田村さんインタビュー

4期 田村りえさん

  • 2005年4月〜2008年3月:早稲田大学 商学部
  • 就職先:株式会社パソナ、Actus Consulting Group, Inc.(NY)
Q自己紹介お願いします。
A井上ゼミ4期生の田村です。井上ゼミ時代は人事を担当していました。
卒業後は人材派遣会社のパソナに就職し、現在は転職してNYのActus Consulting Group,Inc.という会社で日本のメーカーさんのアメリカ進出支援のサポート業務を行っています。また、ボランティアでNYMBAの会、NY女子部♡という団体のイベント企画・運営・司会も行っています。
Q田村さんにとって、井上ゼミとは何ですか?
A学んだ理論を実践する機会をたくさん作ってもらえた場所でした。
大学でゼミというと、ポーターやバーニー等の理論などについて深く学ぶ・研究するというイメージでしたが、今振り返ってみると理論を学ぶだけでなく、理論が実際の社会で活きている例を自らの足を使って見つけ他の人にわかるようにプレゼンとしてまとめる、ということの繰り返しを行っていました。また、学んだ理論を使って事業や商品を提案するコンテストにでる機会も多くありました。
当時はただがむしゃらにこなしていただけで、答えが見つからず辛い思いをした思い出ばかりですが笑、今思うと体を使って覚える大学時代にしかできないいい経験だったと思います。
また、プレゼンもただまとめるだけでなく、相手に自分の意図した内容が伝わるように、そして何か驚きがあるようなストーリー構成になるように、ということを意識してまとめる訓練を、先生や先輩からのフィードバックから学んでいたと思います。
Q井上ゼミのやりがい、達成感とは何ですか?
A色々なことを行ってきましたが、私が一番達成感を感じたのは卒論でした。
私は大学生時代4年間ケーキ屋でアルバイトをしていたのですが、卒論のテーマについて井上先生と相談したところ、ケーキ職人の技能伝承をテーマとすることになりました。
ケーキ屋さんのお菓子作り、と聞くとなんとなくビジネスから遠いイメージがありますが、これも古くから続いている仕事・文化のひとつ。続いているからには何かしらの仕組みがあるわけで、そのことに気付くきっかけを与えてもらえたこと、そしてそれをパティシエの方へのインタビューを通じて体感できたこと、そして卒論という形でまとめることで、今度は自分なりのフレームワークを作ることができ、ゼミ生活で初めて井上先生に褒めてもらえたこと(笑)は、自分にとって大きな気づきと自信になりました。
Q井上ゼミでの学びはどのように役立っていますか?
A全ての出来事には仕組みがあるということを意識して、ものごとの背景に潜む裏話の存在や、その面白さに気づけたことは個人的に今の社会をとらえるうえで欠かせない視点になったなと思っています。
現代は情報があふれているとはよく言われますが、どの情報を自分が選択するか、その情報をどう捉えるかで見える世界は全く変わってきます。情報をただ情報と捉えるのではなく、なぜその情報が発信されているのか、なにか意図して発信されているのではないか、だとしたらその情報で誰が利益を得るのか、どういう仕組みでそれが成り立っているのか、などを考えて情報を取り入れる方がもっと世界を楽しめるのではないかなと思っています。
また、基本的なことですが、プレゼンの練習は、全ての商談において自分のベースになっていると思います。相手が先輩や同期から、クライアントに変わっただけで笑、聞いている相手がわかるように順序立てて、驚いてくれるように(すごい、いいな、欲しいなと思ってもらえるように)話すことは常に意識しています。
Q最後に後輩(入ゼミを考えている人)へ一言メッセージお願いします
A大学時代は、人生の中で一番、知識・情報が簡単に手が届くところにあり、その習得ができ、それについて時間も体力も使える時だと思います。(もちろん社会人になってからもその環境を作り出すことは可能ですが、学生時代よりはその環境を作るのに努力が必要ですし、体力が落ちてきます。。。)
その環境をフルに活かして、刺激し合える仲間と一緒にたくさん頭と体を動かして学んでください!

高橋さんインタビュー

4・5期 高橋雄太さん

  • 2005年4月〜2009年3月:早稲田大学 商学部
  • 就職先:ユニ・チャーム株式会社
Q自己紹介お願いします。
A井上ゼミ4・5期(途中アメリカ留学で期跨ぎ)の高橋雄太です。
2006年に井上ゼミに入り、卒業論文では築地をテーマにしたビジネス・エコシステムの研究をしました。
Q高橋さんにとって、井上ゼミとは何ですか?
A社会に出る前のビジネスに対する考え方、一生の仲間を作ってくれた場所。とても刺激になります。
Q井上ゼミのやりがい、達成感とは何ですか?
A色々な企業のケーススタディを通じて、新聞や本に書いてあるだけではない自分なりの新しい発見ができること。また、外部のビジネス・コンテスト等を通じて、自分の研究成果が評価されるのも非常にやりがいになっていました。
Q卒業後の進路、現在のお仕事について教えてください。
A卒業後はユニ・チャームという会社に入り、日本で営業、マーケティングを経験しました。
現在は中国でマーケティングのブランドマネージャーとして、中・長期の企業戦略立案を行っています。
Q井上ゼミでの学びはどのように役立っていますか?
A市場、消費者、競合の変化等から戦略を立案する上での論理的なモノの見方・考え方や、ディスカッション能力は井上ゼミの時に培ったものだと思います。
Q最後に後輩(入ゼミを考えている人)へ一言メッセージお願いします
A井上ゼミは実践的で、社会に出る前の大学3、4年を過ごすのには非常に良い場所で、就職活動の時も自信を持って臨めると思います。
入ゼミされた際は、ぜひOB会などでお会いしましょう。

永山さんインタビュー

5期 永山晋さん

  • 2007年4月〜2009年3月:早稲田大学 商学部
  • 2009年4月〜2011年3月:早稲田大学 商学研究科 修士
  • 2011年4月〜2015年8月:早稲田大学 商学研究科 博士後期
  • 2017年:早稲田大学より博士号(商学)取得
  • 2017年4月:法政大学 経営学部経営学科 専任講師
  • 2018年4月:法政大学 経営学部経営学科 准教授
Q井上ゼミ(学部生の時)ではどのような研究をしていましたか?
A築地市場を題材に日経インナーで発表を行いました。
築地市場では、イオンなどの大きなスーパーが市場からかなりのボリュームを事前に買い取るので、競りにかける魚って一部だったりするんですよ。スーパーが買った値段を基準に競りをスタートするのですが、スーパーって結構ボリュームディスカウントするんですよね。だから、競りの値段があんまり上がらない。でも、スーパーに買ってもらわないと、とりあえずこれだけ売れるだろうっていう予測が立たないので、競りでもっと値段が上がるかもしれないのに上げられない状態になっている。
このように、局所的に合理的な判断を、いろんな主体がすることで、全体の利益が損なわれるのではないかということを発表しました。
Q研究のやりがいや面白さはなんですか?
A研究(題材)の鍵となる方向性が見えてきた時が面白かった瞬間だと思います。あとは、発表の準備とかしている中、みんなとワイワイやるのが楽しかったですね。
Q井上ゼミで大変だったことはありますか?
A井上先生の求めるレベルは学部生からみたら高いため、資料などが常にぎりぎりの準備になってしまうことでしょうか。
同様に、先輩のフィードバックとか、まじめに対応しようとするとすごい量の知識が必要になるし、準備も必要になるし、そうすると根詰めてグループワークしたりするっていうのは大変でした。
Q井上ゼミで学んだことはなんですか?
A2つあります。
1つは、先輩、同期、後輩とフィードバックしあう時に、単に批判するとか弱点を突くとかではなく、特定の目標を達成するためにどうしたらいいのかを真剣に考えるというのが培われたのと思います。
もう一つは、自分が想定する高い水準のアウトプットを出すために必要な一手を建設的に考える規範、価値観が培われたと思います。
Q最後に後輩(入ゼミを考えている人)へ一言メッセージお願いします
A僕が一つ思うことは、たぶんこの2,3年で、世の中のいろんなことがものすごい変わったんですね。
1番大きいのは、大学生。昔からそうゆう人はいましたけど、大学生であっても世の中にインパクトを出せるし、それを評価してくれる人が世の中に沢山いること。さらに、それを広めるツールもあって、インパクト出すためにどのような勉強すればいいか何を学べばいいのかっていうメソッドもものすごい揃っているんですよ。それをすごく低価格かつ短期間で学べるものがいくらでもある。なので、自分の考える最もインパクトの高いことをいかに集中してやるかっていう競争がもう始まっていて、会社に入ってからどうとかじゃなくて、もうそれが所属を変えて行われるっていうだけで、今やんなきゃいけない状況だと僕は思っています。自分のやりたいことをやりたいようにやるためには、あらゆる自分の資源・時間を特定のものに集中した方がいいと思います。
で、そのための場所は何かっていうのを考えた時に、その目線を高くしてくれる点で、井上ゼミは井上先生自体の目線が高いので、自然と自分たちの目線も高くなると思います。なので、もし、社会にインパクトを与えたいと考えているならば、井上ゼミは一つ選択肢としていいんじゃないかと思います。

「学生」という身分などにとらわれず、自らの目線を高めて社会にインパクトを与えることを目指してください。就職活動とかいろいろ不安に感じている人もいると思いますけど、他者が評価できる具体的かつ優れたアウトプットがあれば、おのずと向こうから声がかかります。